kindleが出ていこう、電子ブックの利用が多く増えた。基本はkindleだが、大きな問題が出ている。読むに値しない本が続出していることだ。

kindleで個人も多く出版できるようになった。インターネット時代、これが実に当たり前となった。かつてはブログの延長が本になった時代もあったが、Amazonでは自由に自分が作った本が売れる。

そもそも、テキスト情報だから、こういったブログ、Xでのつぶやき、それに電子ブックもかわりはないのだ。つまり、このブログのようなどうでもいい情報が溢れている。さらに、儲けたいからサムネイルやタイトルが凝ってくる。

では、実際の本と何が違うかだ。それは関わっている人の数だ。もちろん、ものづくりが個人の延長であることは否定しない。しかし、それをチェックする編集者がいて、本は成り立っているのだ。まずは編集者の感想がありきなのだ。編集者というフィルターは執筆者にもフィードバックされる。フィードバックされなくても、編集者のフィルターで直されることもある。そもそも、出版されるか否かでフィルターがかかっているのだ。

このフィルターが落書きを落書き以上のものにしているわけである。

youtubeも含めて、素人が簡単に情報発信できるようになった。これも体裁だけはどんどんうまくなっている。しかし、フィルタリングという機能がいまいちないように思う。むしろ、切り抜き動画があらん方向へと向いていて、よいフィルターとしては機能していない。

抽象化していくプロセスは本来いらないものだ。ふくよかな情報、質感を伴っていて、見る側が記憶で抽象化していく。むしろ、ものには抽象化できないものがどれだけ入っているかがポイントになる。要するに情報を落としたものにはなんの価値もない。

ただ、雑多な情報のどれを出すかの選定は必要な作業なのだ。フィルタリングというのはそういう作業だ。

今は根こそぎ情報を簡潔にすることが求められているのかもしれんが、おそらく本当にほしいものは、少ない情報の質感だけはやたらある情報だ。

話がそれたが、今、ちゃんとした本の方がよい情報があるといえる。