あらゆることは基本、基礎がとても大事だと考える。このことに気がついたのは比較的最近だ。本当は若い時にちゃんとこの事実に向き合うべきだが、若い時は新しいこと、今流行っていることに目が向きがちだ。だから、このことに気がついかない方が多い。私もその多くの方に入っていると思う。
基礎ができているから、応用が出来、新しいことを思いつく。順番はこれしかない。新しいことから始めると、基礎がないので応用ができず、さらに新しいことができない。
そして、基礎とはとてもつまらないものである。もはや、過去のことをやるわけだから、それはとてもとてもつまらない。数学でいうと、足し算、掛け算の世界をずっとひたすらやり続けるようなものだ。野球ならバットの素振りやら、ひたすらストレートを投げまくるようなものだ。
音楽だと手拍子だろう。手拍子がちゃんとできるようになってから、音楽をやった方がいい。その次はカスタネットか、マラカスだ。でも、きっとこれがそこそこできるようになったら、体にリズム感ができるようになる。それが今後の表現力につながる。
投資、投機においても、基礎は大事だし、すでに昔の人が投資方法を研究しつくしている。資金管理等、投資の教科書的なものはすでに大昔からあるのだ。グレアムは1900年ごろ活躍しているし、ワイコフも1900年ごろだ。そのころ、どういうものに投資していたのかを調べるのがいい。そうした当たり前の基礎がわかっていれば、投資で失敗することもあまりないのだ。そして、今、巨額を築いている人たちは、基礎ができている人だろう。
要するに当たり前なことを当たり前にやる延長に世界はできているのだ。